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【必須知識】漫画の読みやすさを劇的にアップさせる文字入れのコツ

 

イラスト創作活動において、漫画を描いているor描けるようになりたいという人は多いかと思います。

漫画を描くにおいて、絵と同じくらい重要なのが文字です
「登場人物が何を喋っているのか」「何を思っているのか」「何があったのか」など、
文字には情報を読者に伝える役割があります。

それはつまり、
文字が読みにくい=内容が伝わりにくいということです。
何も考えずに文章をふきだしに入れているだけでは漫画の魅力は激減してしまいます。

本記事では、スマホで使えるイラストアプリでも工夫できるような
読みやすい文章にするための文字入れのコツを優先度の高いものから順にご紹介します。


文節で改行しよう


文節とは「意味が不自然にならないように文を区切った時の最小単位」にあたるものです。
国語の授業で学んだこともあるかと思います。

文節で改行することは
漫画の文字入れにおいて最も基本的なコツです。
改行の位置を気をつけるだけで文章はグッと読みやすくなります。

 

 


文字入れにおいて文節での改行は最優先事項です
もし極端に文字の少ない行ができてしまったとしても、
文節の切れ目で改行することだけは徹底してください


文節の見つけ方

ちなみに、改行するべきは文節の切れ目であり、
単語と単語の間ではありません



「文節の切れ目ってどこ?」となった場合は
語尾に「ね」を付けて不自然かどうかじゃないかで見極めましょう。

 

 

文字に適切な余裕を持たせよう


すべての文字がふきだしに収まっていればそれで良いというわけではありません。

ふきだしの中の文字を読みやすくするための工夫として
大きく三つポイントがあります。

ひとつめは文字間隔。文字どうしの距離です。
これが詰まりすぎていたり離れすぎたりしていると非常に読みにくくなります。

特に行間は広めにとっても良いと思います。

 


次はふきだしに余白があること。
ふきだしの輪郭と文字の距離が少なすぎると、密度が増して読みにくさを助長してしまいます。

よく「文字は大きい方が読みやすいのでは」と思いがちなのですが、
ふきだしがギチギチになるくらいなら
文字のサイズは小さくした方が断然良いです




ふきだしを先に作ってそれに入れるように文字をいれるのではなく、
先に読みやすいよう整えた文字を入れておいて、
それを囲むようにふきだしを描く
と読みやすいセリフになるのでオススメです。

さらにちょっとしたコツとして、
単純な楕円を伸ばした形のふきだしよりも長方形に近い形(四隅に角を持たせた形)の方が、中のセリフが読みやすくなります。





最後に文字の太さが適切であること。
太すぎると字が潰れてしまい、逆に細すぎると見えにくくなります。


フォントの雰囲気にもよりますが、
常用漢字の一画一画がきちんと視認できる程度の太さならおおよそ大丈夫です。

文字入れしているときは作業中なので見落としがちですが、
引きの画角で見たときに文字がきちんと読めるかも確認しましょう
特にスマホの画面上では文字の良し悪しが顕著に出ます。

文章が読みにくいと読者の「作品を読む意欲」を削いでしまうので、完成前に確認するようにしましょう。


行ごとの文字数のバランスを考えよう


もちろん文節で区切ることが最優先ですが、
もし改行できるポイントがたくさんあるなら
まずは文字数のバランスを見ましょう

文字数に偏りがない方が、ふきだしの形も綺麗にしやすくなります。



 

仮名や漢字が連続しないようにしよう


日本語という言語の特徴として、文字と文字の間にスペースがなくても読みにくくならないのは漢字と仮名が混在しているからです。

たとえば漢字の単語が二連続で続いた時、
その切れ目が分かりにくくなり文がスムーズに伝わらない原因になります。

かな・カナでも言えることで、
どうしても同じ種類の文字が連続してしまうときは
間にスペースを入れてしまうか、改行のポイントにしてしまいましょう。

同じ意味合いの別の表現を模索するのもひとつの手です。

 

文節のまとまりを意識しよう


文字入れのコツというよりは国語やセンスの話になってきますが、
修飾語と被修飾語はできるだけ離さない、可能ならば同じ行に入れるとなお良いです
文章によっては難しいケースはありますが、これが出来るようになると文章が易しくなります。

セリフを喋ってもらうキャラクターによっぽどのクセがない限り、分かりやすい言葉の並べ方を意識して損はありません。
セリフの意味がすんなり頭に入ってこないと読者が途中で離脱してしまいかねませんからね。

イメージとしては、文節がいくつか集まったまとまりを意識すると良いかもしれません。
文節はあくまで意味を構成する最小単位です。

たとえば
「本日は午後からナントカ・カントカ社の会長の方と会食の予定が入っています」
という文章を分解する時、

「ナントカ・カントカ社の会長の方と」
「会食の予定が」
なんていう文節のまとまりはあまり離したくないなという感じです。

とはいえ、文節のまとまりは優先度としては低めです。
上記で紹介した他のコツがクリアできた上でまだ改善の余地があるなら検討してみてください。


まとめ


最初にも述べましたが、漫画における文字というのは最も重要な要素の一つです。

どれだけ魅力的な絵であっても文章が読みにくい漫画は読まれにくくなります。
逆に、絵が苦手な人であっても文字入れに気を使うだけで閲覧数がグッと伸びたりします。

そのため「文字をいかに読みやすくするか」「いかに易しい文章にするか」という推敲は、いくら時間をかけても足りないくらいのものです。

いくつも文字入れのコツを紹介しましたが、
最初はとにかく「文節で改行する」を徹底してください。

本記事が文字入れの参考になれば幸いに思います。

最後までお読みいただきありがとうございました!


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