【スマホ指描き】キャンバスサイズ設定の目安【デジタルイラスト】


本記事ではスマホでデジタルイラストを描く際の
キャンバスサイズはどれくらいで設定すれば良いのか
について解説していきます。




 

キャンバスサイズの大小は何に影響するの?

キャンバスサイズとは


そもそもデジタルイラストにおけるキャンバスサイズというのは
縦横いくつのブロックでできているか」と考えてもらうと良いかと思います。


といっても難しい話ではなく、アナログの紙と同じです。

縦4㎝×横5㎝の紙があったとしましょう。

この紙は1㎝四方のブロックが縦に4個分、横に5個分の大きさである
ということです。

キャンバスの大きさである「○○○×△△△」という数字も同じことを言っています。



とはいえ、キャンバスサイズは、
画面上のキャンバスだけを見ても一目に分かるものではありません


たとえばスマホなどの画面上では
400×400のキャンバスと1200×1200のキャンバスは同じ大きさに見えますが、

画面上で見るから同じ大きさに見えるのであって
実質的には大きさが違います


小さいメモ用紙を写真で撮っても
大きな模造紙を写真で撮っても
スマホの画面で見ると大きさが変わらないのと一緒です。





さらにアナログでの例を挙げると、

太めの油性ペンで小さなメモ用紙に文字を書くとなると少しの文字しか書けませんが、
大きな模造紙であればたくさんの文字を書くことができます。


これと同じことがデジタルイラストのキャンバスでも起こり、

同じ太さのペンや同じ大きさのテキストであっても
地になるキャンバスのサイズが違うと
異なった大きさに見える
と言うことです。


アナログと同様、等しい太さのペンを使っていても
大きいキャンバスであればあるほど、その線は細くなります


要はキャンバスが大きいほど、たくさん書き込みができると言うことです。





大きいキャンバスサイズなら良いとは限らない


とは言っても、
キャンバスサイズは大きければ大きいほど良いと言うわけではありません

大きいことによる弊害もあります



まず容量が大きくなってしまうこと

キャンバスサイズが大きいと言うことは
それだけ情報量を抱えていると言うことなので、

レイヤーを安易に増やせなくなったり
動作が重くなったりします。

特にスマホの場合、PCに比べて処理能力が劣るので
大きすぎるキャンバスではまともに動かないことすらあり得ます。



他に、ペンの太さに限界があるということ

キャンバスサイズが大きすぎると、
どんなにペンを太くしても存在感の薄い線しか書けなくなります。

中には線の太さがMAX30.0のペンなどもありますし、
キャンバスサイズが大きすぎるとペンの太さに強弱をつけられなくなるなど、

使いたいペンが本領を発揮してくれなくなる可能性もあります



よってキャンバスサイズは

大きすぎず小さすぎずがベストということです。



キャンバスサイズの具体的な目安


具体的にどれくらいのサイズがよいかと言うと、

X (Twitter)やpixivなどのSNSへの投稿や、アイコン・プロフィール画像への使用を想定したとして、

基本的には1000〜2000
言い換えると、キャンバスの短い方の辺が1000台の数字ならばおよそ間違いありません



「およそ」というのは一応例外がありまして、

たとえばX (Twitter)のヘッダー画像のように
極端に縦横比の差があるものだと、長い方の辺が1000〜2000になるようにした方が適切なサイズになります。


とはいえ、もし数値が3000台に及ぶ場合でも
スマホのスペックや容量によっては特に難儀することもなく描けます。
(レイヤーが数十枚とかになってくると重くなる恐れがありますが。)


アイビスペイントの場合、
新規キャンバスを作成する際にサイズを選択することになりますが、

提示されるキャンバスサイズはどれを選んでも特に問題はありません。





ただ、4Kなどの値の大きいキャンバスサイズは
描けないことはないのですが、通常のイラストを描くには過剰なサイズかなと思います。



ちょっとしたアイコンイラストなどシンプルな作品を制作する場合は、

キャンバスが大きすぎると太いペンを使うことを余儀なくされてしまうので
一辺が三桁のキャンバスサイズに落とすのも良いかもしれません。



逆に漫画などの細かい書き込みの必要なものであっても、

長い方の辺が2000〜3000のキャンバスなら十分描きやすいと思います
(例として、筆者が漫画を描く際は9:16の3Kで描いています)


困った時は1000〜2000を目安にしておけば大丈夫です。



また、解像度(dpi )を選択できるものに関しては
印刷する予定がある場合は高いものを選んでおくとよいかと思います。

デジタル上だと解像度差は関係ないので、
印刷の予定がなく、動作の遅延を懸念する場合は小さい値の解像度でも大丈夫です。



 

キャンバスサイズや解像度は後から変更できる



スマホでデジタルイラストを描く際によく使われるアイビスペイントとメディバンペイントですが、
どちらのアプリもキャンバスを作成した後でもサイズの変更ができます




よって、キャンバスサイズを決めかねているならば、

あらかじめ大きめのキャンバスで描き始めておいて
後々サイズ変更やトリミングでキャンバスの調整をするのが良いです。



ただしキャンバスの端の方までめいっぱい描き込みがあると
キャンバスを小さくする際にイラストが途切れてしまう恐れがあるので注意してください。
(キャンバスサイズを変える時に「どこを中心にキャンバスを残すか」という基準点を選べはしますが、あまり自由が効きません)


あくまで
キャンバスに対してイラストが小さすぎるとき
余白が無駄にあるとき

にサイズ調整を行うようにしてください。



逆に、
キャンバスサイズは大きくすることもできますので、

「もっと描き込みたいのにキャンバスの余白が足りない」というときは
数値を大きく変更することも可能です。


要はキャンバスサイズはけっこう融通が効くってことです。


縦横比も含めて
描いているうちに適切なサイズを見極めていくと言うのも全然アリだと思います。


 

本記事のまとめ



本記事ではスマホイラストを作成する際のキャンバスサイズについて解説してきました。

  • キャンバスサイズは大きいほど細かい描き込みができる
  • キャンバスサイズの目安は1000〜2000、大きくても3000
  • 作品に手をつけてからでもキャンバスサイズは変えられる



最後までお読みいただきありがとうございました!